NY通信、最新号が届きました!
BEIGO Watch [193] : Court Packing 米語 Watch [193] : Court Packing 各位、マンハッタンの冬の風物詩、ロックフェラー・センターのクリスマスツリーの点灯式は、無観客で行われました。 2020年の師走は例年とは全く違うものになりそうです。 それは恐らく日本でも同じことなのでしょう。 その中でも、健康に気をつけて楽しみを見つけて行きましょう。 米語Watchをお送りします。
米語Watch(週刊NY生活紙、朝日ウィークリー紙に連載中)- Court Packing 米最高裁の構成を政治的に操作すること 大統領選挙の結果、バイデン氏が勝利しました。 新政権が何をもたらすのか・・・中でも、Court Packing の可能性が、話題になっています。Courtは裁判所で、Packは詰め込むことですが、1937年にルーズベルト大統領がニューディール政策遂行のため最高裁判事の数を増やそうとしたことがCourt Packingと呼ばれ、この表現が定着しました。 最高裁の判事(通例のJudgeではなくJusticeと呼ぶ)の定員は1869年に9人と立法化されました。 現在、6人が保守派、3人が進歩派です。この内、3人はトランプ氏が指名した保守派の判事で、とりわけバレット判事は今回の大統領選挙の直前に指名されたことから、民主党サイドには強い反発があります。 (2016年オバマ大統領が、進歩派のガーランド判事を最高裁に指名しようとした時、大統領選が9ヶ月後に迫っているとして共和党が審議に応じなかった) 最高裁判事の定数は、法律で変えることができます。 実際、最高裁の定員を3人増やし、進歩派の判事を指名することで、最高裁のバランスを回復することを期待する民主党員は多いのです。 もし民主党が1月に行われるジョージア州での二席の上院議員決選投票で勝てば、Court Packingが現実の視野に入ってくるでしょう。そうならなくとも、アメリカ社会での最高裁の影響力を考えるとき、バイデン新政権のもとで、Court Packingが大きい論点になり続けるのは間違いありません。