☆NY通信

NY通信、最新号が届きました!

バイデン新政権が無事に発足してほっとしています。新政権はパンデミック対策、所得格差、移民問題、人種間の融和、加えて地球温暖化などの大きな課題に取り組まなくてはなりません。 成功を祈りたいです。     米語Watchをお送りします。 

-米語Watch(週刊NY生活紙、朝日ウィークリー紙に連載中)- Capitol Riot 米議会暴動  1月6日の首都ワシントンでの騒乱はCapitol Riotとして、アメリカ民主主義の歴史に大きな傷を残すことになるでしょう。 連邦議事堂(Capitol)にトランプ氏を支持する暴徒が乱入し、バイデン氏の大統領就任を認定する議事を妨害、その混乱の中5人が死亡しました。(Capitolは議事堂の建物を意味し、首都Capitalと同じ発音ですが、別語です。)  はじめは暴動の参加者はProtester(抗議人)と言われましたが、犯罪性が明らかになるにつれRioter(暴徒)と呼ばれるようになり、すでに100人以上が刑事訴追され逮捕されました。 その容疑は、不法侵入などの軽罪(Misdemeanor)から、Sedition(治安破壊)やInsurrection(反乱)などの重罪(Felony)まで多岐に亘ります。 Felonyとは、刑期が1年以上の重大犯罪のことです。  トランプ氏がこの暴動を煽ったとして、下院が弾劾訴追(Impeachment)しました。 訴追理由はただ一つ、Incitement of Insurrection(反乱の扇動)です。下院での弾劾に基づき、上院が裁判所として有罪か無罪を決定します。 大統領任期終了後も弾劾手続きは続行され、もし有罪となると、この先トランプ氏は選挙への出馬はできず、前大統領としてのPerk(年金・護衛などの特権)も失う可能性があります。  Capitol Riotで大きく傷ついたアメリカ。 発足したバイデン新政権は、民主主義の信頼回復という重責を背負うことになったのです。 (旦 英夫 ニューヨーク州弁護士)