NY通信、最新号が届きました!
東京オリンピックも終盤を迎えました。コロナ禍での開催には賛否がありましたが、
選手達が大舞台で練習の成果を発揮できたのは素晴らしいことでした。
-米語Watch(朝日Weeklyおよび週刊NY生活紙に連載中)-
Twisties (演技中の)心と体の不一致
東京オリンピックで、アメリカは多くのメダルをとり国民の期待に応えました。 しかしオリンピック中継において一番の話題になったのは、米体操界の超スター、バイルス選手と彼女が発した Twistiesという言葉です。
バイルス選手は、心の不調を訴えて団体戦の大部分と個人総合を欠場しました。多くのプレッシャーと戦う中での Twistiesをその理由に挙げました。これは、心(Mind)と 体(Body)が同調せず上手く演技できないことですが、ゴルフやその他のスポーツのイップス(Yips)に相当するでしょう。
期待を裏切ったとして、彼女の心が弱かったと非難した人たちもいます。しかし多くの人々は、どんな偉大なスポーツ選手も人間だと彼女を応援し、それが最後の平均台での銅メダルに繋がりました。
6月、大阪なおみ選手が全仏オープンを途中退場した時も、彼女は精神的な原因を述べました。彼女にとってのTwistiesだったのかもしれません。 これからもTwistiesは、我々にアスリートを人間として見る視点を与えるものとなるでしょう。
(旦 英夫 ニューヨーク州弁護士)