NY通信、最新号が届きました、
NEPO Baby, Stephen先生の英会話サロンで読みましたね!
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各位、
カナダの山火事から流れてくる煙は、アメリカの北東部にも大きな影響を与えています。一昨日、マンハッタンで見た空と摩天楼は、薄黄色に霞んでいました。郊外のゴルフ場もテニス・クラブも部分的に閉まっています。びっくりするような状況です。
「米語Watch」をお送りします。読んでいただいて嬉しく思います。いつでも、楽しいメッセージをお寄せください。
-米語Watch(朝日Weeklyおよび週刊NY生活紙に連載中)-
Nepo Baby 親の名声の下、成功する子供
最近よく聞く言葉にNepo Babyがあります。NepoはNepotism の省略形で、社会的に影響力がある人が家族のために、身内びいきすることを意味します。つまり、Nepo Baby とは親の名声やコネの下、成功する子供たちのことです。(Celebrity Childという言葉もあります)ハリウッドにも日本の芸能界にも、たくさんのNepo Babyがいます。メリル・ストリープの娘ルイーザ・ジェイコブソンや森山良子の息子直太朗を、さっと思い浮かべましたが、その例はキリがありません。
普通の人から見れば、親の七光りのおかげで、成功するのは不公平に感じられるかも知れません。実力主義(Meritocracy)を否定しかねないものだからです。もっとも、Nepo Babyということで、逆に警戒されることもあるようで、成功するには人の何倍もの努力が必要という指摘もあります。いずれにせよ、有名な親の子供が注目を浴びるという現実は変わりません。米国でも日本でも、業界もファンもNepo Babyを話題にして盛り上がります。
政治の世界でも、Bush親子が大統領になったり、ケネディ家の子孫が政治家になったりしたことを、Nepo Babyと表現する人もいます。それなら、日本の政治においても、昔からNepo Babyがたくさん存在しています。 総理大臣の息子が秘書官として選ばれた件は、本人がしっかりしていないと、結局は成功しないことを明らかにしましたね。Nepo Babyという表現は、良くも悪くも、興味深い話題を我々に提供していくことでしょう。
(旦 英夫 ニューヨーク州弁護士)