☆NY通信

最新号が届きました。

BEIGO Watch [259] Cakeage 米語 Watch [259] : Cakeage       
9月も後半となり、ニューヨークはやっと涼しくなってきました。熱帯性暴風雨Opheliaが接近して、明日はひどい天気になりそうです。ここRyeで開催予定だったトライアスロンがすでに中止となり、友人が残念がっています。この秋はどのような気候になるでしょうか・・・    
「米語Watch」をお送りします。読んでいただいて嬉しく思います。いつでも、楽しいメッセージをお寄せください。直接、ご返信ください。  -米語Watch(朝日Weeklyおよび週刊NY生活紙に連載中)- 
Cakeage ケーキ持ち込み料  アメリカ人の友人が、マンハッタンのレストランに電話して、娘さんの誕生日パーティーのために奥様が作ったデザートを、持ち込んで良いかと聞きました。そのレストランの答えは、「Cakeageは客一人につき5ドルです」。Cakeage(ケーキ持ち込み料)という比較的新しい言葉は、ワインの持ち込み料を意味するCorkageを真似て作られました。(このCorkはコルクで、コルク栓抜き料ということでしょう。)  日本で、レストランにワインやデザートを持ち込むという発想はあまりないでしょうが、アメリカの多くの店が持ち込み料と引き換えに認めます。(事前に確認してください!) とりわけ誕生日に自家製ケーキを持っていくのは楽しいでしょう。ハッピー・バースデーの大合唱の後、誕生日の当人がケーキを飾るローソクを吹き消すのを見て、周りのテーブルの人たちも一斉に拍手するのは、アメリカのレストランでよく見かける微笑ましい光景です。  ちなみにマンハッタンでは、ワインのCorkageは30から50ドル位が普通です。レストランでのワインの値段は、仕入れ値の3倍位と言われていますから、高いワインを飲むのなら、持ち込んでCorkageを払った方が得という計算が働きます。一方、「Cakeageは一人5ドル」と言われた、この友人。皆の盛大な拍手の後、店の人が大きなフルーツ・ケーキを上手に切り分けて、きれいなお皿で配ってくれたので、奥様も娘さんも大喜びしたそうです。今度は夫婦の結婚記念日の食事(Anniversary Dinner)に行くと言っています。客の希望を満たすのは、サービスとしてもビジネスとしても理にかなっていますね。 (例文)Restaurant owners say cakeage covers the cost of the waiter’s time and washing the dishes. It also helps offset the loss of revenue from in-house desserts and makes up for the extra time a party will be at the table but not ordering food.  (New York Times) (訳)レストランの店主は、cakeage はウエイターの時間と皿洗いのコストをカバーするものと言います。加えて、それは店のデザートからの収入が失われるのを補う助けとなり、また客が食べものを注文せずテーブルに居座る時間を収入につなげるためのものです。 (旦 英夫 ニューヨーク州弁護士)